家を出るとき、後部座席はもうにぎやかでした。子どもはおやつの袋を握りしめ、足元の愛犬はシートの上でそわそわ。アクアラインを渡って房総に入ると、窓を少し開けただけで、海風の匂いに変わる。あの瞬間、「あ、今日は遠くまで来たな」と、運転席でちょっとうれしくなります。
子どもの一日と、うちの子の一日。その両方を一本の道でつなげるのが、車で巡る房総のいいところ。今回は、午前にドイツ村、午後に牧場という我が家の定番ルートを、子と犬を同時に見るコツつきで時系列にたどります。
8:30 | 一日は、車内の準備から始まっている
家を出る前に、後部座席の足元をひとつ片づけておく。愛犬が落ち着けるスペースがあるだけで、移動中のそわそわが本当に減ります。
車での長距離は、犬にとっても緊張の時間。シートに敷くタオル、水とたためる器、それと酔い対策に胃を少し空けておくこと。このへんを出発前に整えておくと、着いた時点でみんな機嫌がいい。持ち物はだいたいこれくらいです。
- 水とたためる器、ペットシーツの予備
- タオル2枚(足拭き用と、敷物用)
- 子どもの帽子・着替え・小さなゴミ袋
- リードは短めと長めの2本。園内で使い分けられる
10:00 | 東京ドイツ村、まずは広い芝生で一発走らせる
着いてまず驚くのは、とにかく広いこと。東京ドイツ村は車で園内を巡れるつくりで、駐車場から目的のエリアまでが近い。子連れにも犬連れにも、この”歩かされない”設計はありがたいです。
園内には「わんちゃんランド」があって、愛犬を遊ばせられる区画もある。利用条件や同伴ルールは変わることがあるので、料金・営業とあわせて公式で確認を。
着いた直後は、子どもも犬も気持ちが高ぶっている。だから最初の30分は予定を詰めず、芝生でひと走りさせてしまう。ここでエネルギーを少し抜いておくと、午後まで機嫌がもつ。これは何度か失敗して学んだ順番です。子どもが遊具へ、愛犬がにおいへと二手に分かれそうになったら、大人が二人なら「子担当」「犬担当」を即決める。一人なら、犬のリードを手にしたまま、子どもの遊ぶ範囲を狭く区切っておく。
12:00 | 昼は、無理せず車と日陰に逃げる
お昼は、園内を回り続けず、いったん休みます。子どもの「もう歩けない」と、犬の舌が長く出てくるサインは、だいたい同じ時間にやってくる。
夏のアスファルトは本当に熱い。犬は人みたいに汗をかけないし、足の裏も熱に弱い。日陰を選んで歩いて、地面が熱ければ抱くか、舗装を避ける。車で休むなら、エアコンを効かせてから乗せる。そして短時間でも、犬だけを車内に残すのはやめておく。これは季節を問わず、守りたい一線です。水分は子どもにも犬にもこまめに、食事は人用と犬用を分けて、人の食べ物は与えない。
14:00 | マザー牧場、動物と花畑で午後を
午後は牧場へ。マザー牧場は動物とのふれあいや季節の花畑が広がっていて、ドッグランもある。子どもは動物に、愛犬は走れる区画に、それぞれの居場所がある。
ふれあいの場では、他の動物や、よその犬との距離に気を配る。愛犬が興奮しすぎたら、いったん人の少ない場所へ移して落ち着かせる。無理に慣れさせない。花畑は季節で表情ががらりと変わるし、咲いている時期は短い。見られる時季に当たったら、その日のうちに会いに行きたい。開花状況やドッグランの条件は、公式で確認を。子どもの「もう一周!」と、犬の疲れがぶつかったら、午後は犬のペースを優先して切り上げどきを決める。そのほうが、最後まで穏やかに終われます。
16:30 | 帰り道、後部座席が静かになっていたら
牧場を出るころには、後部座席はすっかり静かになっています。子どもはうとうと、足元のうちの子も丸くなって眠っている。来たときより荷物は増えて、みんな少し疲れている。途中で一度、足を伸ばす休憩を入れると、犬も人も呼吸が整います。
広い芝生、動物のにおい、花のあいだを歩いた時間。子どもと愛犬、それぞれの一日が、同じ車に乗って帰っていく。次はもう少し早く家を出ようかな、と毎回思う。それだけで、房総の一日はまた少し変わります。